フランスワイン、特にブルゴーニュワインを選ぶときに多くの人がつまずくのが ラベルの読み方 です。
「産地名ばかりで品種がわからない」「どのくらい格付けが高いのか見分けられない」と感じたことはありませんか?
今回は、実際のワインラベルを例に、ブルゴーニュワインの格付けとラベルの読み方をわかりやすく解説します。

初心者にも人気のある ルイ・ジャド(Louis Jadot)のブルゴーニュ・ピノ・ノワール を例にラベルの読み方を解説していくぞ!
1. ブルゴーニュワインの格付けシステム
まずは、ブルゴーニュの格付けを整理しておきましょう。ブルゴーニュでは、ワインの格付けは「畑のランク」で決まります。大きく4段階に分かれています。
- グラン・クリュ(特級畑)
- 全体のわずか2%ほど
- 世界最高峰のワインが生まれる畑(例:ロマネ・コンティ、モンラッシェ)
- プルミエ・クリュ(一級畑)
- 全体の約12%
- 村名に「1er Cru」と記載される(例:ジュヴレ・シャンベルタン 1er Cru)
- 村名AOC
- 全体の約36%
- 「村名」を冠したワイン(例:ポマール、ムルソー)
- 地域名AOC(広域AOC)
- 全体の約50%
- 「ブルゴーニュ(Bourgogne)」とだけ表記される
今回取り上げる「Bourgogne Pinot Noir」は、この 地域名AOC に分類されるワインです。

この4つの格付けを覚えておくだけでも、そのワインがどのランクに属するワインなのかがわかるよね!
2. ラベルを分解して読む

ここからは、実際のルイ・ジャドのラベルを例にして、どこに何が書かれているのかを解説していきます。
(1)「BOURGOGNE」=広域AOC
中央に大きく書かれた BOURGOGNE。
これは アペラシオン・ブルゴーニュ・コントロレ(Appellation Bourgogne Contrôlée) の略記で、ブルゴーニュ全体をカバーする広域AOCです。
つまり、村名や畑名の指定がない格付けのブルゴーニュワインという位置づけになります。

広域AOCは一番ランクが下にあるAOCだったよね。
ブルゴーニュワインの味わいを手頃な価格で試せるのはこのあたりのワインなんだぞ!
(2)「PINOT NOIR」=ブドウ品種
赤字で書かれている PINOT NOIR はブドウの品種。
ブルゴーニュ赤ワインは基本的にピノ・ノワールで造られるのが暗黙の了解ですが、これはあえて表記があるパターンです。「このワインはピノ・ノワールでできているワインですよ」ということを示しています。

フランスワインでは品種を記載しないことも多いけれど、ルイ・ジャドは輸出向けにわかりやすく書いているんだぞ!
(3)でも解説するけど、それほどメジャーで人気のあるドメーヌなんだ。
(3)「LOUIS JADOT」=生産者名
下部に記載されている LOUIS JADOT は生産者の名前です。
ルイ・ジャドは1859年創業の老舗メゾンで、ブルゴーニュ全域のワインを手がける大手生産者です。
信頼できる造り手の名前は、ワインを選ぶうえで大きな安心材料となります。
(4)「Appellation Bourgogne Contrôlée」=AOC表記
小さく書かれている Appellation Bourgogne Contrôlée。
これはフランスの AOC(原産地統制呼称)制度 に基づく表記で、「このワインはAOCブルゴーニュの格付けに相当する基準を満たしています」という証です。

AOCの表記は全て同じ法則だから、Appellation ◯◯ Contrôléeの◯◯に入る名称ががグラン・クリュなのか、プルミエ・クリュなのか、村名なのか、広域なのかを判断できるようになることが大切なんだぞ!
(5)その他の情報
- Produit de France:フランス産であることを示す
- 750ml / 13%:容量とアルコール度数
- Élevé et mis en bouteilles par Louis Jadot:ルイ・ジャドが瓶詰めまで行ったことを示す表記
3. このワインのスタイルと楽しみ方
「Bourgogne Pinot Noir Louis Jadot」は、ブルゴーニュの赤を知るうえで最適な1本です。
- 味わい:赤い果実のチャーミングな香り、酸味が生き生きとして軽快
- 価格帯:ブルゴーニュとしては比較的リーズナブル
- おすすめの料理:鶏肉のソテー、鴨料理、きのこ料理。和食では照り焼きや煮物とも好相性

ルイ・ジャドのワインは、ワイン初心者から上級者まで、幅広い層に支持されているんだ。最近ではスーパーでも見かけることがあるよ!
4. ラベル解読ポイントまとめ
今回のラベルから学べるポイントを整理すると:
- Appellation BOURGOGNE Contrôlée → ブルゴーニュの格付け制度、広域AOC
- PINOT NOIR → 使用されているぶどう品種
- LOUIS JADOT → 生産者名

これを押さえておくと、ブルゴーニュのラベルはぐっと読みやすくなるんだぞ!
ぶどう品種の記載がないものも多いけど、その場合は生産者名が大きく表記されていたり、グラン・クリュやプルミエ・クリュが目立つように表記されていたりするんだ。

グラン・クリュやプルミエ・クリュが何を指しているか知っておくだけでも違うよね!
生産者名は知らないと判断しにくいケースがあるけど、焦らないでわかる部分から読み取っていこうね。
まとめ
ブルゴーニュワインのラベルは一見複雑ですが、ポイントを知ればシンプルです。
- どこの産地か(AOC)
- どんな品種か
- 誰が造ったのか
この3点を読み解くだけで、ワイン選びがぐっと楽しくなります。
次回は、もう一歩踏み込んで「ブルゴーニュの代表的な生産者と名門ドメーヌ」を紹介します。ワインを選ぶ際に、造り手の名前をどう参考にすればよいのかを具体的に解説していきましょう。

生産者や名門ドメーヌ、畑の名称まで踏み込むと一気にブルゴーニュワインのエキスパートだぞ!
一緒にがんばろうね!
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