こんにちは!ゆるママです。
イタリアのワイン地図の中央に位置するのが「中部イタリア」。
その中心にあるのが、言わずと知れた トスカーナ州(Toscana) です。
ルネサンスの都フィレンツェを擁し、美しい丘陵地帯が広がるこの地域では、
古くから伝統を守りながらも、新しい挑戦を続けるワイン造りが行われています。
第3回では、トスカーナを軸に、中部イタリアの代表的な産地とその魅力を解説します。

イタリア中部は歴史的な古都が存在する美しい街。でも、ワイン造りでは果敢に新しいスタイルに挑んでいます。
※本記事にはプロモーションが含まれています。
トスカーナ州 ― イタリアワインの象徴
オリーブ畑と糸杉が並ぶ丘、石造りの村、夕陽に染まるブドウ畑。
そんな絵画のような風景の中で生まれるトスカーナワインは、まさに「イタリアの美」を体現しています。
この地の主役となるブドウは サンジョヴェーゼ(Sangiovese)。
果実味と酸味のバランスがよく、長期熟成にも耐える万能品種です。
サンジョヴェーゼから生まれる名ワインが、世界中で愛される キャンティ(Chianti) です。

サンジョヴェーゼから生まれるキャンティは、まさにイタリアワインの代表格。某イタリアンレストランのチェーン店でも味わうことができますよ!
キャンティ ― トスカーナを代表する伝統の赤ワイン
「キャンティ」は、フィレンツェとシエナの間に広がる丘陵地帯の総称。
この地域で造られる赤ワインは、トスカーナの象徴的存在です。
● サンジョヴェーゼの魅力
キャンティの主役はサンジョヴェーゼ。
明るいルビー色に、チェリーやスミレの香り、ほどよい酸味と柔らかなタンニンが特徴です。
若いうちはフレッシュで軽快。熟成させると深みとスパイス香が増し、同じブドウでも時間とともに変化を楽しめるのが魅力です。
● キャンティ・クラシコとは?
キャンティにはいくつかのサブゾーンがありますが、中でも最も伝統的で評価が高いのが キャンティ・クラシコ(Chianti Classico)。
ボトルに描かれた黒い雄鶏(ガッロ・ネーロ)がその目印です。
クラシコは厳しい生産基準を満たした高品質ワインで、樽熟成を経て奥行きのある味わいに仕上がります。
モンタルチーノとモンテプルチャーノ ― 熟成の極みを味わう赤
トスカーナには、キャンティ以外にも世界的に評価の高い銘酒があります。
● ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ(Brunello di Montalcino)
モンタルチーノ村で造られるブルネッロは、トスカーナの中でも特に重厚で高貴な赤ワイン。
サンジョヴェーゼ・グロッソという亜種を使用し、最低4年以上の熟成を経てリリースされます。
濃厚な果実味、スパイス、バルサミコ、タバコのような複雑な香りが重なり、イタリア最高峰の赤と称される存在です。

亜種とは「それの一種」という意味で、ブルネッロはサンジョヴェーゼの一種であるサンジョヴェーゼ・グロッソという品種から造られています。
● ヴィーノ・ノビレ・ディ・モンテプルチャーノ(Vino Nobile di Montepulciano)
同じトスカーナ南部でも、少し異なる個性を持つのがこちら。
ブルネッロよりもやや軽やかで、上品な酸味と柔らかいタンニンが特徴です。
食事とともに楽しむなら、こちらのほうが親しみやすいと感じる方も多いでしょう。

モンテプルチアーノは親しみやすい印象で飲み口も軽く、ワインを飲み慣れない方にもおすすめです。お家で作れるお手軽なイタリアンともよく会いますよ。
スーパータスカン ― トスカーナが世界を驚かせた革新
1970年代、トスカーナの生産者たちは新たな挑戦を始めました。
それが スーパータスカン(Super Tuscan) の誕生です。
当時のイタリアでは、サンジョヴェーゼ主体でなければ「DOC格付け」を名乗れないという厳格なルールがありました。
しかし一部の生産者は、品質向上のためにカベルネ・ソーヴィニヨンやメルローなどの
国際品種をブレンドし始めたのです。
その結果、格付け上は「IGT(地理的表示付きワイン)」でありながら、品質はDOCGを超えるような素晴らしいワインが誕生しました。
有名な銘柄には、サッシカイア(Sassicaia)、ティニャネロ(Tignanello)、オルネッライア(Ornellaia) などがあり、今では世界中の愛好家が追い求める存在となっています。
スーパータスカンは、「格付けにとらわれない自由な発想」から生まれた象徴的なワイン。
まさに“革新のトスカーナ”を体現しているのです。
トスカーナ以外の中部ワインも要注目!
● ウンブリア州 ― 緑のハートが育む力強さ
トスカーナの隣に位置する ウンブリア州(Umbria) は、内陸にある「イタリアの緑の心臓」と呼ばれる地域。
ここで有名なのが サグランティーノ・ディ・モンテファルコ(Sagrantino di Montefalco)。
タンニンが非常に力強く、長期熟成に向いたワインです。
一方で白の オルヴィエート(Orvieto) は軽やかで親しみやすく、日常の食卓にもよく合います。
● マルケ州 ― アドリア海沿岸の個性派
アドリア海に面した マルケ州(Marche) は、山と海の影響を受けた多彩なブドウが育ちます。
代表的な白ワインは ヴェルディッキオ(Verdicchio)。
爽やかな酸味とほのかな苦みが心地よく、魚介料理にぴったり。
赤ワインでは モンテプルチャーノ(Montepulciano) が有名で、柔らかく飲みやすい味わいが人気です。
中部イタリアワインと料理のマリアージュ
中部の料理は、オリーブオイルやハーブを活かしたシンプルな味付けが特徴。
素材の旨味を引き立てるワインがよく合います。
- キャンティ × トマトベースのパスタやローストチキン
- ブルネッロ × 牛肉のグリルや熟成チーズ
- ヴェルディッキオ × 魚介のマリネやカルパッチョ
ワインと料理が互いを引き立てる関係性も、中部イタリアの魅力のひとつです。
まとめ:伝統と革新が共存する中部イタリア
中部イタリアのワインは、伝統を守りながらも挑戦を恐れない姿勢が特徴です。
トスカーナの古典派キャンティから、革新的なスーパータスカンまで。
一見対極にあるようでいて、どちらも「より良いワインを造りたい」という情熱から生まれています。
この地域を知ることは、イタリアワインの“心”を知ること。
グラスを傾けるたびに、その奥深さに魅了されるはずです。

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