――新たな可能性を切り拓く地域ワインの魅力
これまでの回で、北海道・東北・長野・山梨といった「日本ワインの中心地」をご紹介してきました。
しかし、実は日本各地で個性的なワインが次々と誕生しています。
特に注目すべきは、関西・中国・九州エリア。
温暖な気候や多様な土壌を活かしたワイン造りが進み、個性あふれるボトルが続々と登場しています。
「地域の風土を映すワイン」――
今回はその多様性を味わえる、関西・中国・九州のワイン産地を丁寧に見ていきましょう。

ワインと言えば寒冷地で造られているイメージですが、意外と日本の南側でもワイン文化が育ち始めています!
今回は関西・中国・九州のワイン産地を紹介するので、ぜひチェックしてみてくださいね。
※本記事にはプロモーションが含まれています。
※お酒は20歳になってから。節度を持って楽しみましょう!
■ 関西エリア ―― 古くからの歴史と新たな挑戦
関西地方は、実は日本のワイン文化発祥の地のひとつ。
明治時代にはすでに大阪・兵庫などでぶどう栽培が始まっており、
現在も伝統と革新の両面から注目を集めています。
● 大阪府 ―― 歴史ある「柏原ワイン」
大阪の柏原(かしわら)市周辺では、明治期からぶどう栽培が盛んに行われてきました。
この地域では、デラウェアという品種を中心にワインが造られています。
特徴
- フルーティで軽快
- 甘口から辛口まで幅広いスタイル
- 食中酒としても親しみやすい
デラウェアの爽やかさを活かしたやさしい味わいが多く、
家庭の食卓にもなじむ「地元密着型ワイン」として長く愛されています。
近年は、シャルドネやマスカット・ベーリーAなど欧州系・日本品種の栽培も進み、
大阪らしい自由なスタイルが確立しつつあります。
● 兵庫県 ―― 多様な気候が生む個性
兵庫は、実はワイン・日本酒・ウイスキーなど発酵文化が根付いた地域。
北部は冷涼で南部は温暖という地理的多様性を活かし、
さまざまな品種のぶどうが育てられています。
特に注目されるのは、
- 三木市や神戸市北区の小規模ワイナリー
- 山沿いの丹波エリアの冷涼なシャルドネ・ピノ・ノワール
地元食材とのペアリングも意識されており、
「関西のテロワール」を表現するワインとして人気が高まっています。
■ 中国エリア ―― 伸びしろある新興ワイン産地
中国地方は、ここ数年で一気にワイナリーが増えている注目エリア。
なかでも島根県・岡山県・広島県は、それぞれ独自のスタイルを持ち、
地元の風土を生かした“地方発ワイン”の代表格です。
● 島根県 ―― 山と海の恵みが育むワイン
島根県では、標高の高い内陸部で冷涼な気候を活かしたぶどう栽培が盛ん。
中でも「出雲」「奥出雲」地域がワイン造りの中心です。
特徴
- シャルドネやリースリング・リオンが高評価
- きれいな酸と上品な香り
- 和食との相性が非常に良い
「日本ワインの中でも非常にバランスが良い」と評価されるワインが多く、
飲み手の裾野を広げている産地のひとつです。
● 岡山県 ―― 晴れの国の恵みとマスカット文化
岡山は“晴れの国”の名の通り、日照時間が長く果実栽培が盛んな県。
ピオーネやマスカット・オブ・アレキサンドリアといった高級ぶどうの産地でもあります。
その特性を活かして造られるワインは、
豊かな果実味と華やかな香りが特徴。
マスカット由来のアロマティックな白ワインは、
香り高くフルーティで、初心者にも人気があります。
● 広島県 ―― 山と海の気候を活かした個性派
広島はワイン産地としてはややマイナーですが、
地元志向の小規模ワイナリーが増えています。
瀬戸内の温暖な気候と風通しの良い丘陵地がぶどう栽培に適しており、
メルロやカベルネ・ソーヴィニヨンの品質も向上中です。
また、広島といえば牡蠣など海の幸が豊富。
白ワインと地元料理のペアリングが観光資源としても注目されています。
■ 九州エリア ―― 南国の太陽が生む柔らかい果実味
九州は、温暖な気候と火山性土壌を活かしたユニークなワインが生まれるエリア。
「日本最南端のワイン産地」としての存在感を放っています。
● 大分県 ―― 高原地帯の冷涼なワイン造り
九州の中では比較的涼しい大分県・久住(くじゅう)高原周辺では、
標高が高く昼夜の寒暖差があるため、ぶどう栽培が非常に盛んです。
特徴
- シャルドネやソーヴィニヨン・ブランが主流
- クリーンで爽やかな酸
- フルーティな香りと透明感のある味わい
「九州ワイン」という言葉の印象を変えるような、
繊細で洗練されたスタイルが特徴的です。
● 熊本県 ―― 南国らしい柔らかさ
熊本は温暖な気候を活かしたぶどう栽培が行われています。
特にマスカット・ベーリーAやカベルネ・ソーヴィニヨンが多く、
熟した果実の香りとまろやかな口当たりが魅力です。
一部では、火山灰土壌を生かしたミネラル感あるワインも登場しており、
「南国でもエレガントなワインが造れる」と注目されています。
● 宮崎・鹿児島 ―― 亜熱帯の挑戦
この2県では、まだワイナリーの数は少ないものの、
熱帯性気候に合わせた新しい栽培方法が試みられています。
試験的な品種改良や、早摘みスタイルなど、
日本の未来のワイン産地として期待されています。
■ 各地域のワインを楽しむポイント
| 地域 | 特徴 | おすすめスタイル |
|---|---|---|
| 大阪 | 歴史あるデラウェア | 軽やかな白・ロゼ |
| 兵庫 | 多彩なぶどうと小規模ワイナリー | シャルドネ・ピノ系 |
| 島根 | 冷涼でバランス良好 | 白ワイン全般 |
| 岡山 | 果実香豊か・マスカット文化 | アロマティック白 |
| 広島 | 海沿いの赤・白ともに個性派 | メルロ・ブレンド |
| 大分 | 高原の冷涼系 | シャルドネ・ブラン |
| 熊本 | 南国らしい柔らかさ | ベーリーA・カベルネ |
■ まとめ:地方がつくる、新しい日本ワインの未来
関西・中国・九州エリアのワインは、
いままさに「地域の魅力を再発見する文化」として成長しています。
- 歴史を持つ関西
- バランスと個性が光る中国地方
- 可能性あふれる九州
それぞれの土地の風土・気候・食文化がワインに映し出され、
「地元で飲む楽しさ」「食と寄り添う豊かさ」が広がっています。
地方の小規模ワイナリーが増えた今こそ、
“旅先で出会う日本ワイン”に目を向けてみましょう。
それが、新しいワインライフの扉を開く第一歩になるはずです。



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