南アフリカワインの特徴を知るうえで欠かせないのが 「ブドウ品種」 です。産地の気候や土壌がワインの個性を形作る一方、品種は味わいや香りの「設計図」とも言えます。
南アフリカには、フランスやイタリアなどでもおなじみの国際品種と、南ア独自に発展した品種が共存しています。中でも ピノタージュ(赤) と シュナン・ブラン(白) は国を象徴する品種として特別な存在です。
今回は、南アフリカを代表するブドウ品種を中心に、その特徴やおすすめの飲み方を詳しく解説します。

南アフリカの代表的な品種を見ていこうね!
有名な国際品種も栽培されているけど、やっぱり気になるのはピノタージュとシュナン・ブランだね。
※本記事にはプロモーションが含まれています。
南アフリカを象徴する赤ワイン品種:ピノタージュ
ピノタージュとは?
ピノタージュは1925年に南アフリカで誕生した交配品種。
ピノ・ノワール と サンソー(当時はエルミタージュと呼ばれた) を掛け合わせて生まれました。
「ピノ」の繊細さと「サンソー」の栽培のしやすさを兼ね備えた品種を目指してつくられ、南ア独自のオリジナルブドウとして定着しました。

ピノタージュが南アフリカの代表的な品種になるまではたくさんの苦労があったよ。
現在はピノタージュをメインに醸造するワイナリーと、国際品種メインで醸造するワイナリーの二極化が進んだんだ。
特徴的な味わい
- 果実味豊かでプラムやベリーの香り
- 独特のスモーキーさやスパイス感
- 熟成するとチョコレートやコーヒーのようなニュアンス
カジュアルに飲める軽めのタイプから、重厚で熟成向きのタイプまで幅広く存在します。
おすすめの楽しみ方
- 料理との相性:バーベキューや焼き肉、照り焼きチキンなど香ばしい料理にピッタリ
- 価格帯:2000〜3000円程度から高品質な1本が見つかる
南アフリカを知るならまずは試したい、唯一無二の赤ワイン品種です。
南アフリカのピノタージュを購入する
白ワインの王者:シュナン・ブラン
南アの白ワインを支える主力品種
南アフリカは世界最大の シュナン・ブラン 生産国です。フランス・ロワール地方発祥の品種ですが、南アでは圧倒的に多く栽培され、多彩なスタイルを生み出しています。

南アフリカのぶどう栽培面積で一番大きいのがシュナン・ブランだよ!
味わいの幅広さ
- フレッシュ&フルーティ:柑橘や青リンゴの爽やかな香り。カジュアルなデイリーワインに最適。
- 樽熟成タイプ:バニラやナッツの風味が加わり、複雑でリッチな味わいに。
- 甘口・スパークリング:酸味がしっかりしているため、甘口や泡にも適応。
おすすめの楽しみ方
- 和食との相性:寿司や天ぷら、焼き魚など、幅広い料理にマッチ。
- コスパの良さ:1500〜2000円台から秀逸なワインが見つかる。
「迷ったらシュナン・ブラン」と言えるほど、初心者にも安心して選べる品種です。
南アフリカのシュナン・ブランを購入する
国際品種の成功例
南アフリカでは、世界的に人気のある国際品種も数多く栽培されています。その中から特に注目すべき品種を紹介します。
赤ワイン品種
- カベルネ・ソーヴィニヨン
力強く、長期熟成型のワインが多い。ステレンボッシュ産は特に高品質。 - シラー(シラーズ)
スパイシーで濃厚。オーストラリアのシラーズよりもエレガントなスタイルが多い。 - メルロー
柔らかくまろやか。ボルドーブレンドの一員としても重要。
白ワイン品種
- シャルドネ
産地ごとに個性豊か。ウォーカーベイやエルギン産はブルゴーニュを思わせるエレガントさ。 - ソーヴィニヨン・ブラン
爽やかな柑橘やハーブの香り。コンスタンシアのソーヴィニヨン・ブランは世界的に評価が高い。
国際品種でも、南ア特有の気候と土壌が反映され、他国とは違う表情を見せるのが面白いところです。
品種と産地の組み合わせで楽しむ
ワイン選びのヒントになるのが「品種+産地」の視点です。
- ピノタージュ × ステレンボッシュ → 力強く濃厚な赤ワイン
- シュナン・ブラン × スワートランド → 古木由来の複雑で個性的な白
- シャルドネ × ウォーカーベイ → ミネラル感のある冷涼系白
- カベルネ × ステレンボッシュ → 長期熟成可能なボルドースタイル
このように組み合わせを意識することで、南アフリカワインの奥深さがより感じられます。
初心者におすすめの選び方
「南アフリカの品種に挑戦してみたいけど、どれを選べばいいの?」という方へ、シーン別のおすすめをまとめました。
- 食事に合わせやすい白が欲しい → シュナン・ブランのフレッシュタイプ
- 南ア独自の味を体験したい → ピノタージュ
- 赤ワインの王道を楽しみたい → ステレンボッシュ産カベルネ・ソーヴィニヨン
- 冷涼エリアのエレガンスを味わいたい → ウォーカーベイ産シャルドネ
どれも2000〜3000円程度で手に入りやすく、初めての1本に最適です。
まとめ
南アフリカワインを理解するには、まず「品種」を押さえることが大切です。
- ピノタージュ:唯一無二の赤ワイン品種。スモーキーで果実味豊か。
- シュナン・ブラン:多彩なスタイルを持つ白ワインの王者。
- 国際品種:カベルネ、シラー、シャルドネなども世界水準の品質。
これらの品種と産地を組み合わせれば、自分好みの南アフリカワインが必ず見つかるはずです。
次回は、さらに深掘りして 「南アフリカワインの格付けと品質保証制度」 を解説します。フランスやイタリアの制度と比較しながら、南アフリカの独自システムをわかりやすく紹介していきますのでお楽しみに!

コメント